oncan ネオンによる身近な照明

工房BLOG

oncanのネオン職人 山本祐一によるブログネオンについての豆知識から活動のお知らせなど

書棚のネオン 其の3/榎忠さん

category : neonのこと, おすすめのネオン

小さな町工場は作業に追われて やっとまわる仕事です。遠方からのお問い合せに「実際にお伺い出来れば」と思うのですが、なかなか手をとめて、出向く事が出来ず申し訳なく思います。だからこそ、納品先や現場で新しい出会いがあると、心から嬉しくそのご縁を有り難く感じます。

今日は、昨年の初め、修理のためにアトリエにお邪魔した現代美術作家の榎忠(えのきちゅう)さんの本を紹介します。

DSC02741

「EVERYDAY LIFE/ART ENOKI CHU」(青幻舎)は、60年代後半から活動する現代美術作家の榎忠の様々なプロジェクトが納められた作品集です。パフォーマンスや、ハプニング、とにかく既成の枠には収まらないエネルギーが写真一枚一枚から溢れていて、なんだか見ているだけでドキドキする本です。この本の中でも、ネオンが輝いています。

 

DSC02740

妖艶なネオンにも負けない、素敵な美女。こちらは作家自身です。こちらは作家のプロジェクトの一つ「Bar Rose Chu」の内装にネオンが使われています。作家自身がカウンターにたつ、このプロジェクト度肝を抜かれる、奇抜な設定。ネオンはこの舞台をより説得力あるものにしている様に見えます。

実際にお会いした榎さんは、とても気さくでお話のなかで、色々な実験をし、また手を動かし続けてきた人なんだなーと感じました。また、招いて頂いた工房には沢山の作品が。制作と素材とそれらと格闘するエネルギーが溢れていました。納品でお邪魔したのに、沢山お話をしていただき 作品を作り続けてきたコトや今までの展覧会の事を伺わせて頂きました。

DSC02743

こちらの作品集もそのときに頂いたもの。じつはページの後ろに、榎さんの指の跡がついています。その跡を見る度、お話しして下さった榎さんとの時間、と常に手を動かす作家さんの日常をを思います。榎木さんの活動はホームページに随時更新されております。是非チェックして下さい→http://chuenoki.com