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oncanのネオン職人 山本祐一によるブログネオンについての豆知識から活動のお知らせなど

ネオンの美しい映画13 /バットマンリターンズ

category : おすすめのネオン

年度末に入り、日米ともにアカデミー賞の話題がニュースにもあがってきています。なかなか、劇場まで足をはこぶことが出来ませんが、久しぶりに「ネオンの美しい映画」として1992年の作品「バットマンリターンズ」を紹介致します。

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このところのリメイクが盛んなバットマンやスパイダーマン、スーパーマンなどのスーパーヒーローのシリーズ。1992年の作品はまだCGなどが使われておらず、今見るとやや手作り感があることは否めませんが、それでも設定やそれぞれのメイクアップ、そして作り込まれた美術によってお話にドンドン引き込まれます。バットマン役のマイケル・キートンはじめ、悪役にはダニー・デヴィート、クリストファー・ウォーケン、キャットウーマン役にはミシェル・ファイファーと名優揃いの本作品。物語は単純でありながらも設定にファンタジーを感じ、反面 社会の風刺がピリリと効いているので、子どもから大人まで楽しめる作品です。

今回、是非観て頂きたいのはキャットウーマンになる女性の部屋にあるネオンサインです。大胆な施工で、「こんなにこだわりのあるネオンサインの部屋は是非実際みてみたい!」というレイアウト。こちらが場面転換の重要な役割を担っています。

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このネオンの在る部屋を観るだけでも 充分、オススメなのですが キャットウーマンに変貌し凶暴化した彼女が部屋を破壊するシーンで、このネオン管を割るシーンがあります。そこで、ネオンサイン自体のメッセージもかわるのです。

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あまり詳しく書くと、ネタバレになってしまいますが。ネオンサインのお好きな方には、是非とも短いこのシーンを観て頂きたい!と思っています。

ちなみに、ネオンサインの通常の配線だとアルファベット一文字、二文字が割れたとしたら、こんな風に他の文字が残って光るということはありません。割れた文字が独立した状態で別の回路に繋がって点灯していないと、サイン全体が消えてしまうはずなのですが、そこはファンタジーの世界。部屋の装飾だったネオンサインがそのフレームの中でメッセージとして残り輝くというのは、なんとも詩的だと思うのはネオン好きだからでしょうか。

監督は、ティム・バートン。この何とも素敵なアイデアと、このネオンを仕掛けた美術さんを思いながら観るのも楽しい作品です。是非とも新作の映画とも見比べながら、キャットウーマンのネオンサインを探してみて下さい!